代表挨拶

Greeting

人とのつながりが最強の社会基盤

日本は、世界有数の災害大国です。
国土面積は世界のわずか0.29%しかありませんが、地震は世界で発生する約20%が日本周辺で起きています。
地震、風水害、火山活動——私たちは常に自然の厳しさと隣り合わせに生きてきました。

こうした環境の中で、日本人は古くから「人と人が支え合うこと」で困難を乗り越えてきました。
向こう三軒両隣の助け合い、「お互い様」の心、思いやりを行動に移す文化。
それは特別なことではなく、日常の中に根付いた“生きる知恵”でした。

しかし今、その土台が大きく揺らいでいます。
行き過ぎた個人主義、自治会加入率の低下、子ども会や地域活動の衰退。
災害への備え以前に、「誰と、どう助け合うのか」が見えにくい社会になりつつあります。

私たちは、この現実から目を背けず、「防災」と「生きる力」を軸に活動してきました。
防災とは、知識や備蓄だけの話ではありません。
人を思いやる心、声を掛け合う関係性、いざという時に動けるスキル——
それらすべてを含めて、私たちは地域防災力だと考えています。

子どもたちが人と関わりながら学び、挑戦し、失敗できる場をつくること。
大人が役割を持ち、地域の中で再びつながり直すこと。
その積み重ねが、「強い地域」であり、「魅力ある地域」を育てます。

人づくりは、地域づくり。
地域づくりは、未来づくり。

私たちはこれからも、人とのつながりを“紡ぎなおす”活動を続けていきます。
防災をきっかけに、子どもも大人も関係人口として関わり合える社会基盤をつくるために。
この想いに共感し、ともに歩んでくださる皆さまと一緒に、未来を育てていきたいと考えています。

代表理事

丸山俊秀

マインドを育む

人を助ける大前提~人を思いやる心~

災害時に本当に人を助ける原動力になるのは、「助けたい」と思う心です。
困っている人に気づく力、声を掛ける勇気、誰かのために一歩踏み出す気持ち。
こうした思いやりのマインドは、知識や技術よりも先に育まれるべき“土台”です。

一般社団法人では、子どもから大人までが人と関わり、役割を持ち、感謝される体験を通して、「自分は誰かの役に立てる」という自己肯定感と他者への想像力を育んでいます。
防災は、人を守る学びであると同時に、人としての在り方を育てる教育でもあります。

スキルを向上する

人助けの第一歩を踏み出す勇気を支える“確かな技術”

どれほど思いやりがあっても、行動につながらなければ命は守れません。
災害時に必要なのは、正しい知識と、身体が覚えたスキルです。

応急手当、初期消火、避難行動、状況判断。
私たちは「知っている」だけでなく、「できる」状態を目指し、
体験型・実践型のプログラムを重視しています。

一般社団法人の取り組みでは、消防・防災の専門性を活かし、
子どもにも大人にも分かりやすく、繰り返し学べる機会を提供しています。
スキルは、学んだ瞬間ではなく、使えた瞬間に初めて意味を持つものだからです。

人とつながる

日常から災害時まで、声を掛け合える関係性

困難は、ひとりでは乗り越えられません。
日頃から顔が見え、声を掛け合える関係性こそが、最大の防災力です。

私たちは、活動を「イベント」や「訓練」で終わらせず、
人と人が自然につながるきっかけとして位置づけています。
一緒に学び、遊び、体験する中で生まれる信頼関係が、
いざという時の行動を迷いなくします。

世代や立場を越えたつながりを育てること。
それが、地域に根を張った“生きた社会基盤”をつくると考えています。